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HSPの方が転職を繰り返してしまうのはなぜ?HSPの方の長所を生かした転職成功のポイントを解説!

2023/04/27

感受性が強く、職場の人間関係に振り回されがちなHSPの方。転職を繰り返してしまう原因が分かれば、長続きできる仕事を探すことに繋がるかもしれません。どういった特徴があって、今どうすべきなのか、しっかり判断して転職成功に繋げていきましょう。

HSPの方が転職を繰り返す・多い原因とは?

HSPの方は、感受性が人よりも高く敏感になってしまうため、周囲の人が気にならないものが気になり出したり、余計に周囲に共感してしまったり、多くの問題を抱えてしまいます。主な特徴と転職を繰り返す原因は、以下のようなものになります。

職場の人間関係に疲弊してしまうから

HSPの方は周囲の方が思っている以上に他人からの視線に敏感です。相手は深い意味を持った行動ではなかったとしても、HSPの方から見たら傷付いてしまうようなことが多々あるため、職場の人間関係に疲れてしまって体調を崩してしまいます。

業務内容が多いから

仕事をする前にその事柄について深刻に考えてしまう傾向があるのがHSPの方の傾向です。こうした場合、業務内容が多いと効率よく進めることが難しく、非常に時間がかかってしまいます。マルチタスクが求められる仕事のように業務内容が多いと、じっくり考える時間が多く、なかなか仕事が進まなくなってしまうのです。

自分で自分を追い詰めてしまうから

さらに自分に対する評価が非常に厳しい傾向がありますので、自分はこうあるべきである、自分はこのようにするべきである、という目標を高く持ちすぎてしまうことがあります。こうした考えから一度失敗してしまうと著しく自己肯定感が下がってしまい、自分で自分を追い詰めてしまうのです。

異動などによる環境変化にストレスを感じてしまうから

さらにHSPの方は感受性が強いため、環境の変化にも大変敏感です。部署移動などがあれば大きく自分の環境が変わってしまうため、今まで普通にこなせていた仕事もできなくなってしまうことがあります。自分である程度対策を取っていても、限界が来てしまい転職に繋がってしまいます。

仕事への責任が重すぎるから

仕事には当然責任が伴いますが、HSPの方はその責任を過剰に感じてしまい、プレッシャーを覚えてしまいます。1人で仕事をしなければならない、人に聞いてはいけない、こうした些細なことを重く受け止めてしまって限界が来てしまうのです。

HSPの方で仕事が続かない……どうすれば長続きする?

感受性が強すぎるがために、どうしても仕事が長続きしないのがHSPの方の特徴です。こうした方が仕事を続けるには、会社へ理解を求めることも大切ですが、自分自身が自分の心と体をしっかり労わることが重要です。

自分の体をいたわる

眩暈がする、吐き気がする、だけど熱は出ていない、気分が悪いけど病気じゃないなら仕方ない、こう思ってしまい、無理をしてしまうのがHSPの方の特徴です。こうした体調不良も積み重さなれば健康被害が出てしまいますので、こまめに休憩を取るなどして自分の体を労わりましょう。

無理せず自分のペースで仕事をする

1人で全部を抱え込んでしまうと、どうしても限界が来てしまいます。こうした状況にならないようにするためにも、無理をせずに自分のペースを守って仕事をすることが大切です。職場に自分がHSPであるということを申告し、自分ができる範囲の仕事を伝えておくと、会社も社員に無理をさせずに済みます。

自分に合った業種に転職する

感受性が強く責任感があるHSPの方には、向いている職業とそうでない職業が存在します。スピード感が重視されるような仕事は難しいので、自分のペースが守れる仕事を選ぶのがおすすめです。また、責任が大きすぎるとプレッシャーで体を壊してしまうので、管理職やリーダー業務も控えたほうが良さそうです。

HSPの方が続いた仕事にはどんなものがある?

HSPの方は仕事が続かないとはいっても、どの仕事もそのような傾向にある訳ではありません。人の目が気になってしまうのなら、人の目が気にならない、1人で黙々とできる仕事はおすすめの仕事といえます。

技術職

ITやweb関連の技術職は、細かい作業を黙々とこなしていく仕事です。大きな変化も無く、形式が決まっているので、非常に作業がしやすい仕事で、さらに近年は在宅でできるIT系の仕事も増えています。人目を気にせず自分のペースでできるので、HSPの方におすすめの仕事と言えます。

クリエイティブ関連

自分で何かを作ったりデザインするのが好きなら、クリエイティブ関連の仕事もHSPの方にはおすすめの仕事です。自分の世界に入り込んで没頭して作り上げる仕事ですので、自分一人で淡々と作業を続けることが可能です。

人と接する機会が少ない仕事

人と接する機会がほとんどない仕事もおすすめです。在宅でのチェック作業やライター業務など、近年は人と全く会わなくても仕事をすることが可能です。キャリアコーチングなどを利用して、自己分析を入念に行い、こうした仕事を探してみるのも一つの手段です。

自営業やフリーランス

会社での人間関係を構築するのが苦手なら、自営業やフリーランスになり自分で仕事を獲得していくのもおすすめです。確かにフリーランスも決して楽な仕事ではありませんが、HSPの方にとって働きやすい環境を作りやすいのも事実です。スキルがまったく無くても、少しずつ経験を積むことでできることも増えていきますので、転職を繰り返すことで辛い思いをするのなら、こうした方法を取ってみるのも良さそうです。

転職できないHSPの方が覚えておくべきポイントとは?

なかなか転職ができないHSPの方も、ちょっと工夫をすると転職活動はしやすくなります。一番はしっかりと寄り添って考えてくれるキャリアコーチングに依頼することですが、その上でも自分でしっかり把握しておくと、より転職活動がしやすくなります。

自分が持っている強みや長所を明確にする

緻密な作業が得意であったり、黙々とできる作業なら集中力が保てるといったことなど、些細なことでも構いませんので自分の強みや長所を明確にしておきましょう。ちょっとした工夫で、自分の良さをもっと活かせる可能性があります。

HSPの方に対する理解がある企業を探す

近年、HSPの方に理解のある企業も増えてきています。転職を検討しているのなら、その段階で自身がHSPであることを申告し、HSPの方に対して理解のある企業を選択するようにしましょう。こうした企業は体調が悪くなってしまった時や、仕事が上手くいかなくなってしまった際のケアの体制を整えてくれていることが多いため、会社に勤めるのなら理解があるかどうかは大きなポイントとなってきます。

最初から無理に馴染もうとしない

職場に馴染もうとしても、なかなか馴染めないことは多々あります。しかし、職場は業務をこなす場ですので、無理やり馴染む必要はないのです。辛い状況に慣れるのではなく、どのように対処していくかを考え、馴染むことはあまり考えないようにすると良いでしょう。

転職までの準備期間に余裕を持つ

HSPの方は、今の職場から早く出たい、という気持ちで転職を焦ってしまいますが、焦って転職してもまたすぐに同じことを繰り返してしまいます。転職の履歴ばかりが増え、最終的に転職するのも難しい状況になってしまいます。こうした状況にならないようにするためにも、転職をする前の準備期間を十分に設けることが重要です。

転職に備えてキャリアコーチングに依頼し、自己分析や面接トレーニング、意思決定サポートなどの制度を利用し、万全の体制で転職に挑むようにしましょう。

まとめ

HSPの方は感受性が強いあまり、責任感も強くなってしまう傾向にあります。いろいろ抱え込みすぎてストレスになってしまう、周囲からの視線が気になって体調を崩してしまう、こうした状況から転職を選んでしまうことが多いのです。転職をするのなら、まずHSPの方にどんな特徴があるのか、自己分析が重要となってきます。

キャリアコーチングを利用して、自分にはどんな仕事が向いているのか、どのように準備を進めたらいいのかしっかり相談をして、働きやすい環境に移っていけるようにしましょう。

当記事の監修者
当記事の監修者

宗像 祐 (むなかた ゆう)

大学卒業後、不動産営業、IT営業を経験した後に株式会社エス・エム・エスに入社。キャリアアドバイザー、法人営業、マネジメントなど一通りの業務を経験し、その後キャリア女性特化型エージェント、大手医療グループの人事、スタートアップ企業のCOO等を経て株式会社ルメスを設立。10年以上の人材業界経験を通して、約3,000名のキャリア相談や採用に携わる。国家資格キャリアコンサルタント。

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